後頭下筋群を緩めて首と肩のコリをとる

こんにちは久保田です。
先日NHKの番組で後頭下筋群が取り上げられていたらしく、施術者界隈で話題になっていました。
その流れに乗って僕も「後頭下筋群」について書いてみたいと思います。
首の付け根がしんどいという方はぜひご覧ください。
首と頭をつなぐ小さな筋肉
後頭下筋群というとなかなか聞き覚えのない名前だと思います。
名前の通り後頭骨という頭の骨の下にある筋肉群で4つの筋肉から構成されています。
- 小後頭直筋(第1頸椎〜後頭骨に付着)
- 大後頭直筋(第2頸椎〜後頭骨に付着)
- 上頭斜筋(第1頸椎〜後頭骨に付着)
- 下頭斜筋(第2頸椎〜第1頸椎に付着)
の4つの筋肉で、ものすごい狭い範囲に存在しています。
この小さな筋肉たちは頭を後ろに引いて直立位に保ったり、首を横に倒したり回したりするときに働きます。
こんな狭い範囲にある小さな筋肉がなぜ過緊張してしまい、またその緊張が首や肩の症状に大きな影響を与えてしまうのでしょうか。
後頭下筋群が緊張してしまう理由
ではどのようなときに後頭下筋群が緊張してしまうのでしょうか。
大きな理由は2つあります。
1つめが姿勢で2つめが目の使いすぎです。
猫背は後頭下筋群に負担をかける姿勢
まず1つめの理由の姿勢ですが、猫背になると後頭下筋群を常に緊張させた状態になってしまいます。
先ほど後頭下筋群の働きで頭を後ろに引いて直立位に保つことと書きましたが、猫背になると頭の位置が前に落ちてしまいますが目線を保つために顎を上げた状態になります。
この状態が続くと後頭下筋群に頭の重さが集中してしまい、筋肉は緊張し硬直してしまいます。
また猫背になると肩に力が入ったり、歯を食いしばりやすくなり肩や顎の症状にも繋がってしまいます。
なので後頭下筋群に負担をかけないだけでなく、それ以外の部分に負担をかけない意味でも猫背を改善することは非常に重要です。
目の動きに反応する後頭下筋群
次に2つめの理由の目の使いすぎです。
首の付け根にある後頭下筋群は目の動きと一緒に動くようになっています。
皆さんも首筋の頭と首の境目の部分を指で触った状態で、目を上下左右に動かしてみてください。
目を動かすと同時に指で触っている筋肉もピクピク動くのが感じられると思います。
なので同一のものを見続けたりなど目を使いすぎてしまうと後頭下筋群は緊張してしまいます。
スマホやパソコンを長時間して目を疲労させることは首のコリにつながってしまいますし、それを長時間座って猫背の状態でやるとなると後頭下筋群は悲鳴を上げてしまいます。
皆さんも目の使いすぎには注意しましょう。
後頭下筋群が緊張するとどんな症状がでる?
姿勢や目の影響を受けやすい後頭下筋群ですが、ここが緊張してしまうとどのような症状が出やすくなるのでしょうか。
後頭下筋群が存在する狭いエリアには頭や耳、目などに関係する神経や血管が密集しています。
後頭下筋群が緊張しそれらの神経や血管が圧迫されてしまうと、
- 頭痛
- 耳鳴り
- 難聴
- めまい
- 眼精疲労
- 眼痛
など首のコリ以外にも多くの症状を引き起こす可能性があります。
このような症状があって、病院でも原因がわからなかったときは後頭下筋群の緊張を疑ってみましょう。
後頭下筋群を緩める方法
当院では鍼灸と整体を用いて、後頭下筋群の緊張を緩めるようにしています。
流派によってもやり方が違うと思いますが、直接的に緩める方法と間接的に緩める方法があります。
僕は鍼灸で緩める場合直接後頭下筋群に鍼をすると、強烈なひびきが出やすいので鍼のひびきが苦手な方や初めての方などにはなるべく間接的に緩めるようにしています。
間接的に緩める方法としてふくらはぎに後頭下筋群を緩めるツボがあり、後頭下筋群が緊張して生じている頭痛や眼精疲労の患者さんにこのツボに鍼をすると、症状がスーッと緩和されていきます。
ふくらはぎには多くのツボがあり、身体のいろんな症状と関係しているのでセルフケアとして日頃からケアされるといいと思います。
また治療の仕上げとして整体をよく使うのですが、整体にも頭の重さを解放して首の緊張を緩める技があります。
この技を行うと首や肩まわりがかなり軽く感じられるようになり、即効的に症状を緩和させることができます。
鍼灸や整体は後頭下筋群を緩めるのに非常に有効な技術です。
首や肩のコリや頭痛などでお困りの方は、ぜひ一度受けてみてください。
悠身堂鍼灸整体院
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悠身堂鍼灸整体院 院長の久保田です。
高校生の時にケガをしたのをきっかけに治療や運動療法に興味を持ち、今の仕事を志し、鍼灸師になってからは大阪の鍼灸院、整骨院で年間約5000名の患者さんの施術を行ってきました。
色々な情報や身近で起こったこと、気になることなどを書いていきたいと思います。